看護師としてのスキルを上げるための資格として認定看護師と専門看護師という資格があります。どちらの資格もハードルは非常に高く長い道のりですが、看護師としてスキルアップを目指すうえではすごく良い選択肢です。
認定看護師とは日本看護協会に認定された看護師のことを指し特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有することを認められた看護師のことです。認定看護師の医療分野は、救急看護、摂食・嚥下障害看護、創傷・オストミー・失禁(WOC)看護、ホスピスケア、新生児集中ケア、感染管理、糖尿病看護、透析看護、訪問看護、不妊看護、小児救急看護、認知症高齢者看護などがあります。こんなに沢山と感じる人もいると思いますが、これでも一部です。
認定看護師になるためには試験を受けなければいけません。ですが、試験を受けるためにも条件が設けられています。認定看護師の試験を受ける条件は、①看護師などの免許を取得していること。②実務経験が5年以上でそのうち3年以上は特定看護分野の実務経験を積んでいること。③認定看護師教育課程を修了している。この条件がそろっているから認定看護師になれるという訳ではありません。この条件が揃っていて初めて試験を受けることができるのです。これらの条件からもわかる通り認定看護師の道は非常に長い道のりです。ですが、認定看護師になった方は、手当てがつくなど知識と技術にプラスして待遇が良くなる傾向にあります。
専門看護師とは、看護系大学の大学院修士課程に日本看護系大学協議会の認可を受けた専門の教育課程を修了し必要な実地経験年数を踏まえた上で、日本看護協会の専門看護師認定試験に合格をした人のことを指します。認定期間は5年間で、その後も5年ごとに更新手続きをとる必要があります。
専門看護師は、特定の専門看護分野の知識及び技術を持っています。複雑で解決困難な看護問題を保有している個人や家族、集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するために活動を行います。そして、専門看護師は6つの役割を果たすことで、保健医療福祉や看護学の発展に貢献しています。
・「実践」 個人や家族、集団に対して卓越した看護を実践する。
・「相談」 ケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
・「調整」 必要なケアのために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
・「倫理調整」 個人や家族、集団の権利を守るため、倫理的な問題や葛藤の解決をはかります。
・「教育」 看護職に対し教育的役割を果たします。
・「研究」 専門知識、技術の向上並びに開発をはかるために実践の場における研究活動を行います。